TON(Toncoin)はTelegramの創設者であるニコライ・ドゥロフによって提唱された、Telegram Open Network（TON）プロジェクトの中核を成す暗号資産（仮想通貨）です。

本来はTelegramによって開発が進められいたチェーンでしたが、2020年3月、米国証券取引委員会(SEC)による規制によって開発が中止された経緯があります。

現在ではTON財団によって現在も開発は進めており『The Open Network』として開発が進められています。

コミュニティ主導体制を重要視しながら分散型金融（DeFi）や分散型アプリケーション（DApps）の開発と普及を目標としています。

TON(Toncoin)の特質すべき点として”高速なトランザクション”が挙げられます。

これを実現するためにTON(Toncoin)はマスターチェーン、ワークチェーン、シャードチェーンという3つのブロックチェーンで構成されています。

1. マスターチェーン（Masterchain）

マスターチェーンは、TONのメインブロックチェーンです。

システム全体の統合とコーディネーションを担い全体の安全性と統一性を確保します。

ネットワーク全体の根幹をなすブロックチェーンであり、全てのトランザクションとスマートコントラクトの最終的な承認を管理します。

2. ワークチェーン（Workchain）

ワークチェーンはマスターチェーンによって管理される複数のブロックチェーンでして、実際のトランザクション処理やスマートコントラクトの実行を担います。

各ワークチェーンは特定のタイプのトランザクションやアプリケーションに特化しており、TONプラットフォームのスケーラビリティと柔軟性を高ることで、膨大な数のトランザクションを効率的に処理することが可能になります。

ワークチェーンはTONの多層構造の中核を成し、高速で拡張可能なブロックチェーンネットワークを実現しています。

3. シャードチェーン（Shardchain）

シャードチェーンは、ワークチェーンをさらに細分化したブロックチェーンで、ネットワークの負荷を効率的に分散させることを目的としています。

シャーディング技術により、トランザクションやスマートコントラクトの処理を並行して行うことができ、ネットワークのスループット（処理能力）を大幅に向上させます。

シャードチェーンは、TONが目指す高速トランザクション処理と拡張性の実現に不可欠な要素です。

(画像)https://docs.ton.org/develop/blockchain/sharding-lifecycle

TON(Toncoin)のチェーン上ではDApps(分散型アプリケーション)の開発が可能であり、さまざまなアプリケーションが立ち上げられています。

DAppsとはブロックチェーン上を利用して開発されたアプリケーションでして、特定の管理者を持たない組織体制のまま自律的に動作するアプリケーションです。

代表的な例としては『DEX(分散型取引所)』や『NFTマーケットプレイス』などが挙げられます。

この記事の執筆時点である2024年4月の時点ではToncoinのエコシステム上に617個の物アプリケーションが構築されているとされており、今後も増えていくことが予想されます。

(画像)https://ton.app/

TON(Toncoin)は特定のリーダーや権力者が存在しない”非中央集権”的な組織体系を採用しておりコミュニティ主体でプロジェクトの方向性を決めていきます。

本来はTelegramが開発を継続する予定でありましたが、米国証券取引委員会(SEC)との法的紛争の影響で撤退した後、TON Foundationが設立されて開発が進めらています。

このプロジェクトは従来よりオープンソース化されていたため、誰でも開発を引き継ぐことがはできたのですが、この騒動によってよりWeb3の代表的な理念である”分散化”にプロジェクトが適応できたとの考えもあります。

また、TON(Toncoin)はPoS(Proof of Stake)の体制をとっているため、ステーキングにも対応しており暗号資産を保有するだけで誰でもコミュニティのメンバーとしての権利を手に入れることができます。

(画像)https://ton.org/en/community

TON(Toncoin)は元々の開発元であるTelegram(テレグラム)との提携を結び、Teregram上でトークンの購入や、ユーザー間の送金に対応するようになりました。

これにより、今後Telegramの利用者が増加し、暗号資産トンコインを送金する利用者も増加すればするほどTON(Toncoin)の需要も増していくと考えられます。

日本ではそこまで知名度の高くないTeregramですが、今後の動向には要注目でしょう。

(画像)https://ton.org/en

TON(Toncoin)には開発のロードマップが存在しそれに沿って開発が進められています。

ロードマップはToncoinのサイトの『TON Roadmap』にて記載されているため、内容を把握したい人はご確認ください。

ちなみに以下はロードマップ上記に際されている2024年4月時点における、今後の開発予定の内容です。

(画像)https://ton.org/roadmap

TON(Toncoin)には多くのDAppsが構築されており、それらのプロジェクトの今後の進展に次第でTON(Toncoin)そのもの評価の向上にもつながることでしょう。

2024年4月時点において、既に617個ものDAppsがTON(Toncoin)のチェーン上にて展開されており今後も数は増えていくと予想されますので、将来性に関しては大いに期待することができるでしょう。

(画像)https://ton.app/

近年、TON(Toncoin)はメッセージサービスである『Telegram(テレグラム)』との連携を強める方針をとり始めています。

Telegramは日本ではあまり知名度は高くありませんが、世界で7億人もの人々が利用しており、人で主流である『X/旧ツイッター』よりも利用者数が多いサービスなのです。

そんなTelegramとの連携の強化が今後進むようなことがあれば、間違いなくTON(Toncoin)の需要は増していくと考えられますので、今後の動向には要注目です。

またTON(Toncoin)は他の企業とも提携を結んでいるため、今後の提携先の増加にも大いに期待できるでしょう。

(画像)https://ton.org/

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